25歳で非アルコール性脂肪肝になってしまったオタクのお話
ツイのフォロワーのオタクがよくやっているブログでの語り。自分もやってみたいと思っていたが、イマイチ気力がなかった。
労働以外にやる事は楽なツイッターで思ったことを短く呟くだけになりがちな人間だが、こんな嬉しくもないことで何かを人に伝えようという意志に突き動かされることになるとは・・。
非アルコール性脂肪肝。そもそも脂肪肝とは肝臓に酒の飲み過ぎを始めとした食生活の乱れで肝臓に脂肪がたまり(この時点では自覚症状なし)、この時点ならどうにか回復するが悪化して肝硬変になると酒が飲めないし死に至る危険もある恐ろしいものだ。ただ、酒が原因ではないが脂肪肝→肝炎→肝硬変になるケースがあるらしい。
幼いころに「たけしの本当に怖い家庭の医学」を見ていてダイエットとリバウンドを繰り返す主婦が肝硬変に陥り吐血に至る話がトラウマに残っていたのでアルコール以外の知られていない負担のかけ方があることも自分は知っていた。
しかし40〜50代の更年期の女性に多い(らしい)この身体の異常に、まさか20代半ばの自分が、その手前とは・・。
ここで自分の情報を話しておこう。
成人時長ギリギリ160cm、体重50kgあまり、生まれてからずっと痩せてる部類で肥満系の病とは若いうちは無縁だと確信していた。油そばなど濃い食べ物は好きだったし、酒もまあ頻繁に飲む方だったが、大学時代は全く太らなかった。
ただし、運動嫌いのせいか、社会人になってから気がつくと体重は50kg台後半になった。健康診断の問診では「成人時から10kg増えているか?」という質問があったが、その指標は一応下回っている。しかしながら、ビール腹で腹から太る傾向など軽い不安要素自体は出始める。
社会人になって暫くは健康診断で採血がなかったため、特に病を意識しなかったしこの間3年近くの健康度は不明。
で、社会人になり3年目、初の採血があった2019年の健康診断で思わぬ異常が見つかる。高コレステロールでD1(要治療)になってしまい、さらに糖尿病予備軍の値が出て目の前が真っ白になった。20代って何も考えず遊んで無茶できるイメージだったのに、こんなに早く身体にガタがくるなんて・・。たまげたなあ。
地元の病院で再検査を受けてコレステロールはやはりアウトだったが血糖は正常値。「若いし大丈夫でしょう。気になったら来てください」程度。ただ、好きな物を飲み食い&運動不足が身体に来ていることは確かだ。
それ以降身体を気にはするようになったものの、具体的な改善はしなかった。私の仕事はシステムエンジニアとかいう名称で、会議室への移動と出退勤以外は自席でPCをいじる。しかも派遣型の人間の僕は長時間労働の人不足の職場が自然と多くなる。運動嫌いな人間が労働で疲れて退勤の 後に運動などするはずもない。
体型は悪化し、友人から「腹だけぽっこり出ていて栄養失調のアフリカの子供かと思った」母親から「お腹に赤ちゃんいるのかと思った」と言われる。ひどい言われようだ。(ただしBMIは正常)
・・そして時は経ち、昨年秋の健康診断。
血糖はよくなりコレステロールも悪化はしていないが、肝臓の値の一つ、ALTだけが無視できないほど基準値をオーバーしている。嫌な冗談だと思った。気になり調べたが、他に肝臓の異常を示す値であるAST(これは激しい運動など筋肉のダメージでも増える)・γ-GTP(これがアルコールによる肝臓へのダメージと関係するのは有名だ)が全くの正常でALTだけ高いパターンを扱う記事の割合は少ない。
しかしASTとは異なりALTが悪い場合は他の要因ではなく紛れもない肝臓の異常が原因らしい。僕のALTは約70程度なのだが、80以上は肝炎当確で70でも既に異常があるという怖い記事が出てくる。え?異常なのは一つの指標だけなのに?
だが、その中で非アルコール性脂肪肝なるものがヒットして、その一例ASTは僕より高い(ギリ異常)ものの傾向が似ていた。もしや・・?
そして
とうとう先日病院に行った。血液の再検査をしたいと言って診察を待った。・・はずだが、何故か検査の手順を待たずにいきなり診察室に呼ばれてしまう。はて?
「脂肪肝ですね。」はっきりと医師は言い放った。
「酒は飲んでる?」と聞かれて否定できず「時々。酔い潰れることもあるのでもしかしたらそれが原因かもしれないですねアハハ」と答えたら
「γgtpがこれだけ低いなら違う。アルコールではないね」とバッサリ。自覚してもらうためにあえて質問をしたようだ。
「君、運動してないでしょ?」と身抜かれた。
「BMIもいたって正常だし、内臓脂肪(ウエストの測定から)も問題なし。」
プロの医者が数値を見る限りで脂肪肝であることは絶対否定できないが、肥満やアルコールのせいにも絶対できない組み合わせのようだ。
酒ではないけど肥満がーとかならありがちだろうが、運動不足しか理由を導けないことってあるのかよ。
義務付けられたのは以下2つ。これをこなして1〜2ヶ月後に再度血液検査をするとのことだ。
・1日あたり9000歩の歩行
・週に何度か,1日30分以上の有酸素運動
ただ、全てが健康で落ち度が運動不足というわけではない。留意してほしいことは2つある。
一つはアルコール。大学時代はコールのあるサークルに入っており、よく便器と友達♂とゲロまみれの青春を過ごした。その上一人や少人数で飲んでも酒がとまらず場ゲロもした。直接ではないが、肝臓のHPを減らして多少の土台をつくった可能性までは否定できない。
もう一つは労働による不健康だろう。2年前〜昨年いた現場は規模がでかい職場で下請けの下請けから来た人が沢山いる現場なのだが、特にきつい場所だった。一つのミスで取り返しがつかなくなるので恐怖に怯えながら仕事する時間も多かったし、僕はよく先輩に厳しい叱られを受けたり人間関係に挟まれて周りや環境に殺意を覚えてもいた。
職場の人間は身体的にもモンスターが多かった。僕の知り合いに高身長でないのに80kg以上の人は何人かいるが、その人達もスリムに感じられるほどの関取のような大男が集まり、恐怖があった。しかも長時間残業の蔓延する自分の部署だけ。チー牛なんていう私立男子校にいそうなインキャなだけの詰んでない人種と違い、派遣らしい風貌を持っていたのだ。実際に元請けに近づくほど顔や体型がまともな感じだった。
配属された時から俺はこいつらみたいな末期にはならないと誓ったが、結局同じ沼に足をつっこみかけていたのだ・・。
不健康だと20代の男性でも急激に肝臓の数値が悪化する。読んでくれた人にはこのことをよく頭に入れてもらいたい。
〜アフターストーリー 1ヶ月後〜
3月初めからやりはじめたランニングがどうなっていることやら。4月中旬、病院に行き、「頑張りましたか?」と温かい声を医者からかけられた上での採血をしてもらって1週間後に再診。
この長いスパンでの努力、努力の結果の測定、そして後日に結果発表という流れのドキドキ感は試験勉強のようだ。
採血から1週間後。
再度「頑張りましたか?」と聞かれた。前と違ってすでに結果を向こうは握っているわけだ。
「はい」と答えたものの、結果が悪かったら「あなたの頑張りは足りないようです」「薬を入れないと厳しいようですね」みたいに返されるのではないか。
最悪のケースは実は肝臓に病気でもあるのではないか・・決して自分の人生が楽しい方ではなく死に抵抗はないが、推しの声優のツアーと阪神の優勝を見届けるまで死にたくはない!とか色んなことが頭の中に渦巻いていた。
が、「頑張ったのが結果に出ているようですよ」医者から温かい言葉が続いた。
懸念の肝臓の数値は正常。コレステロールはわずかに基準値外だが、努力で改善できることがわかった。
本当に良かった。これでまた旅先で普通に酒が飲めるね。